SSブログ

次のテクノロジーで世界はどう変わるのか
 [コンピュータ・情報科学]

次のテクノロジーで世界はどう変わるのか (講談社現代新書)  
山本康正/著
出版社名:講談社(講談社現代新書 2558)
出版年月:2020年1月
ISBNコード:978-4-06-517592-7
税込価格:946円
頁数・縦:238p・18cm
 
 これからの企業は、データ・テクノロジーを活用できなければ生き残れない。キーとなるのは、人工知能(AI)、5G、クラウドの三つのメガ(基幹)テクノロジーである。
 AIを中心に、FAANG+Mの具体的な動きを示しながら、このトライアングルが支配する近未来を描く。著者の願いは、そこで活躍できる日本企業の誕生である。
 
【目次】
序章 近未来に必ず起こる7つの大変化
 データがすべての価値の源泉となる
 あらゆる企業がサービス業になる
 すべてのデバイスが「箱」になる
 大企業の優位性が失われる
 収益はどこから得てもOKで、業界の壁が消える
 職種という概念がなくなる
 経済学が変わっていく
第1章 テクノロジーとビジネスの「交差点」
第2章 基幹テクノロジーの進化史
 半導体
 インターネット
 人工知能
第3章 近未来を創るメガテクノロジー1 AI―データを使って認識・判断する
第4章 近未来を創るメガテクノロジー2 5G・クラウド・ブロックチェーン
 5G―データの高速化・大容量を実現する
 クラウド―データの大量保存と高速処理を行う
 ブロックチェーン―参加者同士で正統性を証明しあう仕組み
終章 テクノロジーの進化を見定める
 
【著者】
山本 康正 (ヤマモト ヤスマサ)
 1981年、大阪府生まれ。東京大学で修士号取得後、米ニューヨークの金融機関に就職。ハーバード大学大学院で理学修士号を取得。修士課程修了後グーグルに入社し、フィンテックや人工知能(AI)などで日本企業のデジタル活用を推進。ハーバード大学客員研究員。日米のリーダー間にネットワークを構築するプログラム「US-Japan Leadership PROGRAM」フェローなどを経て、2018年よりDNX venturesインダストリーパートナー。京都大学大学院総合生存学館特任准教授。早稲田大学ビジネススクール招聘研究員。
 
【抜書】
●FAANG+M(p13)
 ファング・プラス・エム。
 Facebook、Amazon、Apple、Netflix、Google、Microsoft。
 人工知能(AI)、5G、クラウドの三つのメガ(基幹)テクノロジーの重要性に気づき、研究開発を行ってきた企業。これからの世界をリードする6大企業。かつてのGAFAにNとMが加わった。
 中国では、BATH(バイドゥ、アリババ、テンセント、ファーウェイ)。
 
●コングロマリット(p41)
〔 いま、最先端のテクノロジーを生み出している業界をIT業界と呼ぶが、すべての業種がITを駆使してビジネスをしなければならない未来においては、IT業界という業種はなくなり、すべての業種がコングロマリット(複合企業)にならざるを得ない。〕
 
●現実(p47)
 従来の経済学は、モデル化してシンプルにすることで、難しい経済現象を理解しようとしてきた。
 ビッグデータの世界では、全体数に限りなく近いデータを集められるようになる。
 〔そのデータによって導かれる世界は、モデルではなく現実だ。そこでは、単純化したモデルによって導かれる従来の経済学を超える、新しい経済理論が誕生するかもしれない。2025年から2030年ぐらいには、データを中心とした新しい経済学のアプローチが生まれるだろう。経済革命である。〕
 
●画像解析、自然言語処理、音声認識(p108)
 現在、AIにできることはまだ限定的。
 データ解析に関して具体的に可能なのは、「画像解析」「自然言語処理」「音声認識」の三つしかない。
 「AIにできないこと」のうちで代表的なものは、「善悪」「倫理」の判断である。
 
(2020/7/9)KG
 
〈この本の詳細〉


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。