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宇宙を動かしているものは何か
 [自然科学]

宇宙を動かしているものは何か (光文社新書 1218)
 
谷口義明/著
出版社名:光文社(光文社新書 1218)
出版年月:2022年9月
ISBNコード:978-4-334-04625-5
税込価格:1,078円
頁数・縦:244・18cm
 
 宇宙にある力は、すべて遠隔力である。重力、電磁力、強い力、弱い力……。
 宇宙に満ち溢れ、宇宙を形成している「力」について、その発見の歴史を通じて解説。
 
【目次】
第1章 宇宙を動かすもの
第2章 宇宙にあるエネルギー
第3章 重力と電磁気力
第4章 接触力よ、さようなら
第5章 原子の世界の力
第6章 星のエンジン
第7章 暗躍するブラックホール
第8章 宇宙を動かすエンジン
第9章 進化する宇宙のエンジン
第10章 ダークな宇宙とその未来
 
【著者】
谷口 義明 (タニグチ ヨシアキ)
 1954年北海道生まれ。東北大学理学部卒業。同大学院理学研究科天文学専攻博士課程修了。理学博士。東京大学東京天文台助手などを経て、放送大学教授。専門は銀河天文学、観測的宇宙論。すばる望遠鏡を用いた深宇宙探査で、128億光年彼方にある銀河の発見で当時の世界記録を樹立。ハッブル宇宙望遠鏡の基幹プログラム「宇宙進化サーベイ」では宇宙のダークマター(暗黒物質)の3次元地図を作成し、ダークマターによる銀河形成論を初めて観測的に立証した。
 
【抜書】
●1兆個(p28)
 宇宙には、美しい渦巻銀河や円盤を持たない楕円銀河(三次元形状は回転楕円体)など、1兆個もの銀河がある。
 一つの銀河には、数百億から数千億個もの星々がある。
 
●ウロボロスのヘビ(p93)
  古代ギリシャ時代の象徴の一つ。ウロボロスは自分自身の尾を噛んで輪の形をしているヘビ。語源はまさに「尾を飲み込むヘビ」。
 米国の素粒子物理学者のシェルドン・グラショー(1932-)が自然の階層構造を示すのに用いてから、科学の世界でよく使われるようになった。
 
●クォーク(p104)
 私たちのよく知っている核子である陽子と中性子は、第一世代のクォーク(アップ・クォークとダウン・クォーク)のみで構成されている。
 しかし、核子や中間子の中には第二世代や第三世代のクォークを含むものもある。
  世代  | 名称  | 記号 | 電荷 | 質量(MeV/c²)
  第一世代  アップ    u  +2/3   3
        ダウン    d   -1/3   7
  第二世代  チャーム   c   +2/3   1,290
        ストレンジ   s   -1/3   100
  第三世代  トップ    t   +2/3    172,000
        ボトム    b   -1/3  4,190
 
●量子トンネル効果(p208)
 日常の世界では、ボールを壁に向かって投げると壁にぶつかり、跳ね返ってくる。
 ミクロの世界では、粒子の物理量は揺らいでいるため、ある確率で壁をすり抜けることができる。
 量子トンネル効果により、「無」は有限の大きさを持つ宇宙に変貌を遂げることができる。宇宙は「無」(エネルギーゼロ)から始まった。
 
●ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(p222)
 2022年に稼働。ハッブル宇宙望遠鏡の後継機。
 
(2024/3/29)NM
 
〈この本の詳細〉


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