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目の見えない人は世界をどう見ているのか
 [医学]

目の見えない人は世界をどう見ているのか (光文社新書)
 
伊藤亜紗/著
出版社名:光文社(光文社新書 751)
出版年月:2015年4月
ISBNコード:978-4-334-03854-0
税込価格:836円
頁数・縦:216p・18cm
 
 目が見えない人の世界はどうなっているのか、「見る」というのはどういうことなのか、などについて考える。
 
【目次】
序章 見えない世界を見る方法
第1章 空間―見える人は二次元、見えない人は三次元?
第2章 感覚―読む手、眺める耳
第3章 運動―見えない人の体の使い方
第4章 言葉―他人の目で見る
第5章 ユーモア―生き抜くための武器
 
【著者】
伊藤 亜紗 (イトウ アサ)
 1979年東京都生まれ。東京工業大学リベラルアーツセンター准教授。専門は美学、現代アート。もともと生物学者を目指していたが、大学3年次より文系に転向。2010年に東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻美学芸術学専門分野博士課程を単位取得のうえ退学。同年、博士号を取得(文学)。日本学術振興会特別研究員などを経て2013年より現職。研究のかたわら、アート作品の制作にもたずさわる。
 
【抜書】
●そっちの世界(p40)
〔 木下さんが対談の途中で叫んだ言葉が忘れられません。そのとき、私は見える人にとって想像力とは何かを説明していました。想像力とは、いま・ここにはないものや場所について頭の中で視覚的に思い浮かべることである、それは一種のイメージだけど、実際に見ているものとは違う、というような話をしていたのです。
 その話が、これまで木下さんが不可解だと思っていたことのひとつを理解するヒントになったようでした。そして木下さんは叫びました。「なるほど、そっちの見える世界の話も面白いねぇ!」。〕
 木下路徳〈みちのり〉さん。1979年生まれ。「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」のアテンド(案内役)や「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」のナビゲーターを務める。生まれつき弱視で、16歳の時に失明。(p9)
 
●ソーシャル・ビュー(p158)
 著者による命名。視覚傷害者と晴眼者が一緒に美術鑑賞をするツアー(ワークショップ)。晴眼者が見た美術品の説明や感想を言い合い、視覚障害者はそれについて質問したり感想を述べたりする。
 水戸芸術館の現代美術センターでは、年に1、2回のペースで、「セッション!」という企画名で行っている。
 
(2024/4/29)NM
 
〈この本の詳細〉


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