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読みたいことを、書けばいい。 人生が変わるシンプルな文章術
 [経済・ビジネス]

読みたいことを、書けばいい。 人生が変わるシンプルな文章術  
田中泰延/著
出版社名:ダイヤモンド社
出版年月:2019年6月
ISBNコード:978-4-478-10722-5
税込価格:1,650円
頁数・縦:271p・19cm
 
 電通の元コピーライターによる文章術講座。というか、自身の経験談と巧みなユーモアを交えた、「書くこと」に関する雑文。
 
【目次】
序章 なんのために書いたか
 書いたのに読んでもらえないあなたへ
第1章 なにを書くのか―ブログやSNSで書いているあなたへ
 文書と文章は違うことを知っておく
 ネットで読まれている文章の9割は「随筆」
  ほか
第2章 だれに書くのか―「読者を想定」しているあなたへ
 ターゲットなど想定しなくていい
 だれかがもう書いているなら読み手でいよう
  ほか
第3章 どう書くのか―「つまらない人間」のあなたへ
 つまらない人間とは「自分の内面を語る人」
 物書きは「調べる」が9割9分5厘6毛
  ほか
第4章 なぜ書くのか―生き方を変えたいあなたへ
 書くことは世界を狭くすることだ
 貨幣と言語は同じもの
  ほか
 
【著者】
田中 泰延 (タナカ ヒロノブ)
 1969年大阪生まれ。早稲田大学第二文学部卒。1993年株式会社電通入社。24年間コピーライター・CMプランナーとして活動。2016年に退職、「青年失業家」と自称しフリーランスとしてインターネット上で執筆活動を開始。映画・文学・音楽・美術・写真・就職など硬軟幅広いテーマの文章で読者の熱狂的な支持を得る。「明日のライターゼミ」講師。『読みたいことを、書けばいい。―人生が変わるシンプルな文章術』が初の著書。
 
【抜書】
●株式会社リョーマ
〔 個人的な体験の話だが、わたしは1988年、大学1年生のときに、学生だけで起業した会社に参加した。そこには30余名の大学生がいて、それぞれが「将来、上場企業のオーナーになる」という誓いを立てていた。〕
 十数名の東証一部上場企業の社長を輩出。DeNA、GMO、ザッパラス、Klab、パーソナルキャリア、北の達人コーポレーション、等。
 彼らに共通する言葉は、「金持ちになりたいのではない。自分の正しさを証明したいのだ」。
 ※株式会社リョーマ……真田哲弥(現KLab社長)が1987年に設立。
 
(2019/11/29)EB
 
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中国金融の実力と日本の戦略
 [経済・ビジネス]

中国金融の実力と日本の戦略 (PHP新書)
 
柴田聡/著
出版社名:PHP研究所(PHP新書 1198)
出版年月:2019年8月
ISBNコード:978-4-569-84311-7
税込価格:968円
頁数・縦:238p・18cm
 
 金融庁の中国専門家による、金融面での日中協調論。日本と中国は、お互いの長所を生かすことにより、ウィン・ウィンの関係になれると説く。
 
【目次】
第1章 世界トップクラスに成長した中国金融市場―その秘密と課題
 世界最大の銀行市場
 日中が競う世界第2位の株式市場
 世界第2位の保険市場
 巨大な「シャドーバンキング」
 フィンテック大国・中国
 中国金融当局の権力と悩み
 国際金市場に本格デビューする中国
第2章 中国金融ビジネスの最前線―日系金融機関の挑戦
 日中株式市場のチャネル開通―ETF相互上場の実現
 巨大中国市場に参入する証券会社
 脱「日系企業依存」
 急成長する中国債権ビジネス
第3章 なぜ日中金融協力が必要なのか?―未来を展望して
 中国の成長の果実を日本に
 米中貿易戦争と中国金融
 「紅船」は金融にも来るのか?
 日中金融協力の未来
 
【著者】
柴田 聡 (シバタ サトル)
 金融庁総合政策局総務課長兼中国カントリーディレクター。1969年岩手県葛巻町生まれ。88年岩手県立盛岡第一高校卒、92年東京大学経済学部卒、大蔵省(現・財務省)入省。96年米スタンフォード大学修士(国際開発政策)。金融庁監督局課長補佐、財務省主計局主査などを経て、2008~12年在中国日本国大使館経済部参事官として北京に4年間駐在。その後、内閣参事官、金融庁銀行第二課長などを経て、17年から金融庁総合政策局参事官(国際担当)として日中金融協力の実務責任者を務める。19年7月より現職。
 
【抜書】
●BATJ(p70)
 中国の四大IT企業。米国のGAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)とよく比較される。
 B=バイドゥ、A=アリババ、T=テンセント、J=ジンドン(京東:EC大手)。
 
●暗号資産(p81)
 仮想通貨。「仮想通貨」は誤解を生みやすい言葉なので、最近では国際的に「暗号資産」に名称変更されている。
 中国では、2017年9月に、仮想通貨のICO(新規発行)が禁止された。その直後、中国の金融専門家が、「これは『空気貨幣(エア・マネー)』だ」と語っていた。
 
●資産移動業者(p203)
 日本では、2010年に「資金決済に関する法律」が施行され、スマホ決済サービスを提供するには、「資産移動業者」としての登録を受けなければならない。
 日本の楽天ペイ、LINE Pay、ペイペイなどは、資金移動業者の登録を受けている。
 中国のアリペイ、テンセントなどは、登録業者になっていない。
 
【赤入れ寸評】
・世界発?(p54)
〔 中国における最大の損害保険種目は自動車保険であり、全体の8割近く(2016年)を占めている。中国の自動車市場は、2009年に米国を抜いて世界最大となり、2013年には世界発となる2000万台を達成し、近年では年間3000万台の大台に近づいてきた。〕
 世界発 ⇒ 世界初、だよね?
 
(2019/11/8)KG
 
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財政破綻の嘘を暴く 「統合政府バランスシート」で捉えよ
 [経済・ビジネス]

財政破綻の噓を暴く: 「統合政府バランスシート」で捉えよ (平凡社新書)
 
高橋洋一/著
出版社名:平凡社(平凡社新書 909)
出版年月:2019年4月
ISBNコード:978-4-582-85909-6
税込価格:864円
頁数・縦:197p・18cm
 
 本書の主張は三つ、と著者がまとめてくれている(p.176)。
  第一に、最近のマクロ経済学からみて、財政を統合政府でみるべきであること
  第二に、教育支出は未来投資としておこなうべきこと
  第三に、予算の無駄遣いなどの批判に対して、天下り根絶をおこなうこと
 まさにその通りであると思う。第一の主張はちょっと判断しづらいが、上記三つの論点を、本書で分かりやすく解説する。
 
【目次】
序章 消費税の増税は必要ない
第1章 「統合政府バランスシート」で捉えよ
第2章 財政危機の“ウソ”を検証する
第3章 財政赤字はいかにして起きたか
第4章 国債は国の財政を揺るがす“悪者”か
第5章 財政再建のポイントとは
第6章 財政を悪化させないために
 
【著者】
髙橋 洋一 (タカハシ ヨウイチ)
 1955年東京都生まれ。株式会社政策工房会長、嘉悦大学ビジネス創造学部教授。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。80年大蔵省(現財務省)入省。理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、内閣府参事官、内閣参事官などを経て現職。
 
【抜書】
●統合政府バランスシート(p23)
 政府の「子会社」である中央銀行(日本銀行)の負債と資産を政府のバランスシートに合体させること。
 そうすれば、日本政府の負債は相殺されてしまう。
 
●教育国債(p139)
 国債は、「国の借金」であると同時に、「投資」でもある。
 未来の利益となる教育のために国債を利用することが、国債の最適の使い方である。恩恵を受けた若者が、納税という形で将来に渡って返済することになるので合理的。
 「知識に投資することは、常に最大の利益をもたらす」(ベンジャミン・フランクリン)。
 〔実は「基礎研究と教育の財源は国債」だと、財務省ではずっといい伝えられてきているのである。〕
 〔高等教育を実施すれば、それで得た知識やスキルによって、所得税、失業減が見込まれ、社会全体でかけた費用に対する便益が二倍以上になるとの試算があった。これは、現在の公共事業を実施する際の採択基準を軽く上回る数字だった。〕(p182)
 「負担の先送りになる」という批判 ⇐ 国債ではなく税財源で教育を行うことは、親の世代に小遣いをせびっているようなもの。これに対して教育国債は「出世払い」。(p189)
 
●財政再建策(p150)
 ① デフレ脱却・名目経済成長
 ② 不公平の是正・歳入庁創設
 ③ 常識的な歳出カット
 ④ 資産売却(民営化を含む)・埋蔵金の発掘
 ⑤ 増税
 
●80万件(p157)
 国税庁が把握している法人数と、年金機構(旧社会保険庁)が把握している法人数は、80万件も違う。
 労働者から天引きされた社会保険料が、年金機構に渡っていない可能性がある。数兆円から10兆円と推定される。
 
(2019/9/12)KG
 
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キャッシュレス国家 「中国新経済」の光と影
 [経済・ビジネス]

キャッシュレス国家 「中国新経済」の光と影 (文春新書)
 
西村友作/著
出版社名:文藝春秋(文春新書 1213)
出版年月:2019年4月
ISBNコード:978-4-16-661213-0
税込価格:918円
頁数・縦:234p・18cm
 
 
 モバイル決済を中心に、中国新経済を現地レポート。
 
【目次】
第1章 「中国新経済」の二大プラットフォーマー
 決済を制する者が、「中国新経済」を制す
 スマホの登場が勢力図を変えた
第2章 これが「中国新経済」のエコシステムだ
 「買う」―ネットからリアル店舗へ急拡大
 「食べる」―拡大するデリバリー・サービス
 「移動する」―新サービスの誕生で快適に
 「遊ぶ」―広がる余暇の過ごし方
第3章 「中国新経済」はなぜ発展したのか
 中国政府が目指すイノベーション駆動型の経済成長
 イノベーションで社会問題を解決する
第4章 「中国新経済」を支える信用システム
 「信用スコア」がもたらす様々な特典
 社会統治に組み込まれる「新経済」
第5章 「中国新経済」のゆくえ―日本はどう向き合うか
 「中国新経済」の影
 キャッシュレスのメリットとデメリット
 規制される「新経済」
 日本の商機をさぐる
 
【著者】
西村 友作 (ニシムラ ユウサク)
 1974年、熊本県生まれ。対外経済貿易大学国際経済研究院教授。専門は中国経済・金融。2002年より北京在住。2010年に中国の経済金融系重点大学である対外経済貿易大学で経済学博士号を取得し、同大学で日本人初の専任講師として採用される。同大副教授を経て、2018年より現職。日本銀行北京事務所の客員研究員も務める。
 
【抜書】
●二大プラットフォーマー(p15)
 中国の二大プラットフォーマー……アリババ(阿里巴巴集団)、テンセント(騰訊控股)。
 アリババ……創業者・馬雲(ジャック・マー)。
  ネット・ショッピング・サイト「淘宝網(タオバオワン:タオバオ)」
  タオバオ専用のチャットツール「阿里旺旺(アリワンワン)」
  有名店モール「天猫(ティエンマオ)」
  決済サービス「アリペイ(支付宝:ジーフーパオ)」
 テンセント
  チャットアプリ「ウィーチャット(微信:ウェイシン)」
  決済サービス「ウィーチャットペイ(微信支付:ウェイシンジーフー)
  ネット・ショッピング・サイト「京東(ジンドン)」
 
●アリペイ(p18)
 アリペイの第三者決済サービスの仕組み:
  ①購入者がネット上で商品の購入手続きを行う。
  ②代金はいったんアリペイに払う。
  ③注文を受けた販売者は商品を配達する。
  ④購入者は、届いた商品の中身を確認してから支払いの手続きを行う。
   商品に問題があった場合、返品手続きをすれば代金が戻る。
  ⑤アリペイから販売者に代金が支払われる。
 
●微信紅包(p29)
 テンセントのウィーチャットは、QRコードを使ったモバイル決済機能を普及させるために、「微信紅包(ウエイシンホンバオ)」を開発した。2014年の春節(旧正月)直前にサービス開始。
 ホンバオ……春節に配るお年玉や、結婚式などのご祝儀。微信紅包では、ウィーチャットを通じてホンバオのやり取りができる。
 一対一が基本だが、グループチャット内で複数の相手に送ることもできる。
 「ホンバオ争奪戦」という機能も設けた。ホンバオの送り手が総額と人数を決め、もらう側は先着順、しかも金額はランダムに決まる、という仕組み。
 
●双十一(p46)
 2009年より、毎年11月11日に、アリババがセールを実施。インターネット通販で最大の商戦日、「双十一(シュアンシーイー、ダブルイレブン)セール」。
 もともと、11月11日は「光棍節(グァングンジェ)」と呼ばれていた。独身の日。
 10周年を迎えた2018年には、24時間の取扱高が、前年比26.9%増の2135元(約3.4兆円)に達した。
 現在では、リアルの店舗でも便乗セールを行うようになった。
 
●外売(p68)
 外売(ワイマイ)……インターネット・デリバリー・サービスの総称。
 スマホの専用アプリを立ち上げると、GPSで自動的にユーザーの場所を特定し、周囲にある配達可能なレストランを紹介してくれる。お店や料理を選択し、モバイル決済で注文完了となり、あとは配達を待つだけ。
 美団外売(メイトゥアンワイマイ:テンセントが筆頭株主)と餓了麼(ウーラマ:アリババの完全子会社)がマーケットを二分している。
 
●滴滴出行(p70)
 2015年、テンセント系滴滴打車(ダーシャ)と、アリババ系の快的打車が合併して滴滴出行(ディディチューシン)が出来た。中国で、ライドシェアの圧倒的なシェアを持つ。
 グレードの高い順に、「豪華車」「礼橙専車」「快車」の三種類のサービスがある。豪華車だとタクシーの3倍の料金。快車でもタクシーと同等。
 中国のタクシーは、運転手がタクシー会社から車をレンタルして歩合で支払う方式。個人事業主。雨の日やラッシュ時は、リスクが高いのであまり営業しない傾向がある。
 
●ミーバオ(p89)
 街頭や広場などに設置された、無人のフィットネス・ジム・ボックス。2畳程度のボックスの中に、ランニングマシンが1台設置されている。24時間営業。デポジットで99元(約1,600円)支払い、1分0.2元(約3.2円)で利用できる。
 
●ハイグイ(p103)
 海帰(ハイグイ)……海外からの帰国者。海亀(ハイグイ)と同音。
 2008年末から始まった、「海外ハイレベル人材招致計画」、通称「千人計画」。先進国に留学した優秀な人材を中国に呼び戻し、破格の条件で優遇する。100万元(約1,600万円)の一時金や、希望する都市の戸籍の授与など。
 地方政府レベルでも、ハイレベル人材の招致に取り組んでいる。深圳の「孔雀計画」など。
 
●社会問題解決(p112)
 「中国新経済」が急成長した背景には、「信用の担保」に加え、「社会問題の解決」がある。
 中国政府は、新しいビジネス、サービスを通じて、政府の力だけでは難しかった社会問題が解決することを望んでいる。一般市民が「不便」「不安」と感じる問題の解決はビジネスチャンスとなりうる。
 
●リープ・フロッグ(p131)
 リープ・フロッグ(蛙飛び)……インフラやサービスが整備されていなかった途上国が、先進国が徐々に進めてきた技術発展の過程を一気に飛び越え、最先端技術に達する現象。中国の「新経済」とは、そうした現象でもある。
 
●アント・フィナンシャル(p236)
 アリババ傘下の金融サービス会社。芝麻(ジーマ)信用を運営する。
 芝麻信用……アリペイなどの使用状況や過去の返済記録、学歴や職歴、資産状況や交友関係などの個人情報をもとに信用スコアを算出するサービス。最低350点、最高950点。スコアごとに5つのランクがあり、毎月6日に更新される。
 350~549点 信用較差
 550~599点 信用中等
 600~649点 信用良好
 650~699点 信用優秀
 700~950点 信用極好
 信用スコアが高いと、借家やホテル、レンタカー、シェア自転車などのデポジットが不要になったり、消費者金融でお金が借りやすくなったりする。一部の国では、ビザの手続きに優遇を受けられる。
 ランクごとの特典(2018年時点)……信用極好201種類、信用優秀196種類、信用良好164種類、信用中等9種類。
 
●信聯(p153)
 2018年2月、中国政府(人民銀行)は、アント・フィナンシャルなど8社の民間企業に信用調査業務の試行を許可していたが、最終的には8社以外の政府系業界団体に正式なライセンスを発行した。百行征信有限公司(バイハン・クレジット)、別名・信聯(シンリュン)。
 株式は、中国インターネット金融協会(政府系業界団体)36%、上記民間8社が8%ずつ。2018年3月、深圳で登記完了。
 「事前に個人調査業務を準備してきた8社は、今後、単独で信用調査業務に従事することはなく、それらの信用調査機能の一部は切り離されバイハン・クレジットに整理統合される。その他の業務はデータサービス業として存続していくことになる。」(万存知・中国人民銀行征信管理局長)
 
●新四大発明(p165)
 中国の新四大発明……QRコード決済、高速鉄道、ネット・ショッピング、自転車のシェアリング・サービス。
 中国の自転車シェアリング・サービス……モバイク、ofo(オフォ)など。乗り捨てができる「ドックレス・タイプ」が主流。
 
●スマート火鍋店(p214)
 海底撈(ハイディラオ)とパナソニックが共同で新会社を設立し、2018年10月、北京にオープンした「無人レストラン」。受付係、オーダー係などのスタッフは人間。
 厨房、バックヤードを無人化・自動化している。配膳システムは、18台のロボットアームが稼働。
 ベルトコンベアに乗って運ばれたトレーは、配膳ロボットが顧客のテーブルに運ぶ。
 海底撈の創業は1994年。松下幸之助の経営理念を参考にした。
 
(2019/7/7)KG
 
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先生になろう! セカンドステージでキャリアを生かす
 [経済・ビジネス]

先生になろう! セカンドステージでキャリアを生かす (マイナビ新書)  
小山信康/著 小澤俊雄/監修
出版社名:マイナビ出版(マイナビ新書)
出版年月:2019年2月
ISBNコード:978-4-8399-6783-3
税込価格:918円
頁数・縦:199p・18cm
 
 
 サラリーマンが、定年後またはセカンドキャリアとして「講師業」を目指すためのノウハウとそのメリットを伝授。
 
【目次】
第1章 先生になる窓口は広い
第2章 セカンドステージに先生を勧める理由
第3章 先生になるための準備
第4章 先生になって仕事を続けるには
第5章 セカンドステージを見据えた行動
第6章 成功する先生、失敗する先生
 
【著者】
小山 信康 (コヤマ ノブヤス)
 FP事務所フライフ・アレンジメント代表。CFP、FP技能士1級、1級企業年金総合プランナー(DCプランナー)。独立系FPとして、相続から奨学金まで幅広く相談に応じ、様々な講師・講演活動も長年行っている。
 
小澤 俊雄 (オザワ トシオ)
 1947年、神奈川県生まれ。日本観光専門学校、観光経営科、卒業。旅行業(海外駐在経験を含む)に従事及び旅行会社相談役、旅行業コンサルタントを営み、現在は専門学校・大学・短大にて観光関係科目担当非常勤講師。総合旅行業務取扱管理者。71歳となった2018年度前期は2大学・専門学校、後期は1大学・2専門学校に出講中。
 
【抜書】
●講師の仕事を得る方法~初級編~(p96)
 講師依頼.com……これで検索すると、「講演依頼.com」が真っ先にヒット。
 委託訓練 講師募集……職業訓練学校の委託講座。
 
(2019/6/8)KG
 
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日本経済のマーケットデザイン
 [経済・ビジネス]

日本経済のマーケットデザイン  
スティーヴン・K・ヴォーゲル/著 上原裕美子/訳
出版社名:日本経済新聞出版社
出版年月:2018年12月
ISBNコード:978-4-532-35805-1
税込価格:2,592円
頁数・縦:313p・20cm
 
 
 自由な競争と健全な経済の発展を遂げるためには、政府対市場、規制対自由市場という対立項を強調するのではなく、法、慣行、規範を含めた市場のガバナンス(統治)すなわちマーケットデザインが必要である、という主張を、アメリカと日本の市場を例にとりつつ論証する。
 
【目次】
第1章 マーケットデザインのフレームワーク
 本書が提示する10の命題
 マーケットガバナンス(市場統治)
第2章 マーケットデザインの構成要素
 企業(株式会社)
 企業会計
 銀行システム
 資本市場
 コーポレートガバナンス(企業統治)
 労働市場
 独占禁止
 産業別の規制
 知的財産権
 市場の作り込み
第3章 アメリカ型マーケットデザイン―世界で「最も自由」な市場経済は、いかに最も統治されているか
 戦後モデル
 金融改革
 コーポレートガバナンス改革
 労働市場改革
 独占禁止法改革
 規制改革
 知的財産権
 情報革命とマーケットデザイン
 世界金融危機のマーケットデザイン
第4章 日本型マーケットデザイン―自由市場型経済のデザインが難しい理由
 戦後モデル
 金融改革
 コーポレートガバナンス改革
 労働市場改革
 独占禁止法改革
 規制改革
 知的財産権
 イノベーションのためのマーケットデザイン
 日本のIT革命のマーケットデザイン
第5章 マーケットデザインの理論と実践
 用語選択の問題
 経済学
 制度としての市場
 市場と自由
 経済的自由と市場ガバナンスを測る
 アメリカにおける政策的含意
 日本における政策的含意
 進歩主義者にとってのマーケットデザイン
 自由主義者にとってのマーケットデザイン
 マーケットデザインと公共の利益
 
【著者】
ヴォーゲル,スティーヴン・K. (Vogel, Steven K.) 
 カリフォルニア大学バークレー校教授。同校の政治経済プログラム学科長。プリンストン大学卒業、カリフォルニア大学バークレー校でPh.D.取得(政治学)。専門は、先進工業国、特に日本の政治経済。ジャパン・タイムズ記者、フランスでのフリージャーナリストなどを経て、カリフォルニア大学アーバイン校、ハーバード大学などで教鞭を執ったのち現職。『ニューズウィーク日本版』や朝日新聞のコラムニストも務めた。2018年に日本研究への貢献で外務大臣表彰を受賞。邦訳された著書に、『規則大国日本のジレンマ―改革はいかになされるか』(岡部曜子訳、東洋経済新報社、1997年、大平正芳記念賞受賞)などがある。
 
上原 裕美子 (ウエハラ ユミコ)
 翻訳者。
 
【抜書】
●特許の藪(p122)
 特許権が乱立しすぎて、新たな技術を商業化したい場合、複雑に入り組んだ網の中で苦戦を強いられる状況のこと。
 
●株主重視(p266)
〔 コーポレートガバナンス改革に関しては、日本がアメリカ型の株主重視モデルを模倣するのは賢明でははい。本国でも失敗しているモデルだからだ。ストックオプション、自社株買い、大量解雇、過剰なM&Aの追求、そして社外取締役といった仕組みは、アメリカにおいて企業業績の著しい向上にはつながっていない。むしろ、アメリカの破壊的な金融危機や異常な経済的不平等の一因が株主重視モデルであることは、すでに確認したとおりだ。よそで奏功していないモデルをわざわざ目指す意味があるだろうか。〕
 
(2019/5/5)KG
 
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ルポ企業墓 高度経済成長の「戦死者」たち
 [経済・ビジネス]

ルポ企業墓 高度経済成長の「戦死者」たち
 
山田直樹/著
出版社名:イースト・プレス
出版年月:2018年11月
ISBNコード:978-4-7816-1715-2
税込価格:1,728円
頁数・縦:247p・19cm
 
 
 企業が建てる企業墓。物故した功労者の顕彰であったり、殉死者(企業戦士の戦死者??)や従業員物故者の慰霊であったり、「しろあり」の供養であったり……、さまざまな理由で企業・団体の建てた「墓」が各地にある。なんといってもその密集地は、「日本の総菩提寺」こと高野山。筆者によると140基ほどあるそうだ。
 そして、対する「日本仏教の母山」比叡山にも30基ほど建てられている。
 そんな企業墓にまつわるエピソードを集めたルポルタージュ。
 もともと、宗教人類学者の中牧弘充(なかまきひろちか、吹田市立博物館館長)の研究に触発されたようである。『むかし大名、いま会社』(淡交社、1992年)、『経営人類学ことはじめ』(共編、東方出版、1997年)、『社葬の経営人類学』(編、東方出版、1999年)などが参考文献に挙げられている。
 
【目次】
はじめに 高野山奥之院に広がる異空間の謎
第1章 企業墓とは何か
第2章 企業墓と日本人の企業観
第3章 企業墓と高野山、比叡山
第4章 企業墓と企業の栄枯盛衰
第5章 企業墓と企業の成長物語
おわりに 宗教力に包摂された高度経済成長期の「企業戦士」たち
 
【著者】
山田 直樹 (ヤマダ ナオキ)
 1957年生まれ。和光大学除籍。「週刊文春」記者を経てフリージャーナリスト。2004年、「週刊新潮」の連載『新「創価学会」を斬る』で「第10回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」大賞を受賞。
 
【抜書】
●総菩提寺(p6)
 高野山=日本の総菩提寺
 比叡山=仏教の母山
 
●伊勢丹社員之墓(p38)
 日本で一番古い企業墓(筆者調べ)。
 東京都荒川区西日暮里の日蓮宗寺院・本行寺(ほんぎょうじ)にある「伊勢丹社員之墓」。造立1918年。
 隣にほぼ同じサイズの墓石があり、「小菅家忠勤者之墓」とある。
 本行寺は、伊勢丹の初代経営者小菅丹治(こすげたんじ)の菩提寺。関東大震災の際には、ここが従業員避難拠点になった。
 丹治は、1886年、東京・神田に伊勢屋丹治呉服店を創設。1917年、2代目によって小菅合名会社設立、1930年、株式会社伊勢丹に。現在は三越伊勢丹ホールディングス。
 現在、小菅合名会社は、興隆株式会社として存続、不動産賃貸業と保険代理業。
 
●産業報国会運動(p48)
 戦時体制下、労働組合運動の高揚に対抗する形で、「産業報国会運動」が開始された。企業活動は社会主義体制下に置かれた。総力戦のために、生産性向上、維持が必要で、労働運動への対処も必要とされた。
 資本家と労働者ではなく、経営者と従業員という位置づけが、報国会運動のバックボーンとなる。
 日本における、「会社は株主の所有物」ではなく、「会社は経営者と従業員のもの」という考え方の嚆矢?
 
●上知令(p56)
 明治政府は、上知令(じょうちれい)によって、寺領に与えられていた非課税特権ではなく、寺院の所有する土地そのものを召し上げた。非課税特権は残された。
 
●寺内身分制(p80)
 江戸時代、寺院は階級社会だった。
 (1) 学侶(がくりょ)……学の研鑽が本務。下級武士、貴族に相応。寺領の荘園年貢から「供料(くりょう)」というサラリーを得る。
 (2) 行人(ぎょうにん)……行が本務で、苦行することになっているが、実際には寺内の雑務を行う。百姓身分に相応し、学侶の下である。寺院本体、周辺から発生する商業的利益が基盤。金融ビジネスも行っている。
 (3) 聖(ひじり)、上人(しょうにん)……遊行僧。門付け、絵解きなどの布教収入。
 
●高野山、比叡山の企業墓(p84)
 高野山奥之院……北尾新聞舗、松下電器、久保田鉄工、新明和工業(アポロ11号を模した慰霊塔)、など、戦前造粒組。
 奥之院公園墓地……奥之院に向かうやや開けた場所(広義の奥之院地域)に、戦後に開設。福助(福助人形の像)、南海電気鉄道、日産自動車、シャープ、など。
 高野山大霊園(奥之院大霊園)……中の橋大駐車場付近に、1969年開設、民営。コクヨ、キヤノン、凸版印刷、など。
 中之橋霊園……金剛峯寺が運営、平成期の開設。
 比叡山大霊園……1970年代終末、民間企業が開発して比叡山に寄進。佐川急便、丸大食品、など。
 
●元三大師(p179)
 元三(がんさん)大師……天台宗18代座主、慈恵(じえ)大師良源。1月3日が命日だったので付けられた名前。荒れ果てた延暦寺を再興した中興の祖。おみくじの元祖、厄除け大師。
 
●高野版(p206)
 高野山内の寺院では、日々の勤行や密教研究のため、書物を必要とした。特に鎌倉時代以降盛んになった高野山での出版は「高野版」と呼ばれ、空海招来の密教経典や教書を中心に、数多くの出版物を生産した。
 「高野山のように出版黎明期からの文化財を体系的に所蔵するところは稀です。」
 印刷博物館(凸版印刷)の高野山の秘宝展覧会ホームページより。
 
●しろあり供養塔(p216)
 社団法人日本しろあり対策協会。昭和46年4月7日、除幕式の祭文。
  「しろあり」乳白、可憐な姿体、まぼろしの王国建設のたゆまぬ努力、誠実、人間生活の師表となるその集団生活の秩序、愛すべき昆虫「しろあり」
  ああ何の因果ぞ、人類との利害の背反、相携えて生くることかなわし、大量殺戮の悲運に泣く。
  われら、この宿命を悲しみ、その霊を高野の霊地に祭る。
  憎愛はこの世の仮の姿、悠久の生命、晴らけく睦じくてこそ。
 
(2019/3/31)KG
 
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スーパーカブは、なぜ売れる 世界で一億台!驚異のベストセラー
 [経済・ビジネス]

スーパーカブは、なぜ売れる (単行本)
 
中部博/著
出版社名:集英社インターナショナル
出版年月:2018年12月
ISBNコード:978-4-7976-7367-8
税込価格:1,620円
頁数・縦:254p・19cm
 
 
 1958年に日本で発売され、2017年に生産累計1億台を突破した本田技研工業(ホンダ)のスーパーカブ。そのいきおいは衰えないどころか、ますます加速している。スーパーカブ開発のエピソードや、海外での人気の秘密などを綴る。
 私もスーパーカブに乗りたくなった。
 
【目次】
序章 一億台突破
第1章 最初の一台
第2章 立体商標登録
第3章 日本からアメリカへ
第4章 ヨーロッパ、そしてアジアへ
第5章 スーパーカブ・パラダイス
第6章 ふたつの最前線 南米と中国
第7章 ふたたび日本のスーパーカブ
 
【著者】
中部 博 (ナカベ ヒロシ)
 1953年生まれ。週刊誌記者、テレビ司会者などジャーナリスト時代を経てノンフィクションの書き手となる。日本映画大学「人間総合研究」非常勤講師。
 
【抜書】
●藤澤武夫(p34)
 1910年生まれ、本田宗一郎より4歳年下。
 小中学校の教員を目指したが高等師範の受験に失敗、17歳で社会に出る。
 33歳で独立、切削工具製造業を興し、中島飛行機も得意先にしていた。技師から、浜松の叩き上げの天才技術者本田宗一郎の話を何度も聞いていた。本田も、ピストンリングを中島飛行機に納入していた。
 戦後、偶然にその技師と再会し、本田総一郎が本田技術研究所を始めたことを聞き、開業していた材木店をたたみ、投資するための25万円を手にして浜松へ。2か月後、1959年、常務取締役となり、営業と経営をになう。
 
●カブの名前の由来(p41)
 1951年、スーパーカブの前身となるバイクモーター(原動機付自転車)「カブF型」を発売した。50㏄の2ストローク・エンジン。
 カブという名前は、誰の発案だがはっきりしない。オイチョカブのカブからとったという説もある。イギリスの自動車メーカー、トライアンフのタイガーカブという小型オートバイからとったという説もあったが、こちらは1954年から製造開始。
 Cubとは、(キツネ、クマ、ライオンなどの)野獣の子、躾の悪い子供、という意味。
 開発当初は「バンビィ」という車名が付けらえていたので、それがカブへの変更につながった?
 
●跨ぎ空間(p58)
 前輪と座席の間にある、スクーターのようなえぐれた空間を、「スーパーカブ」開発当初は「跨ぎ空間」と呼んでいた。
 やがて、「ステップスルー」と呼ばれるようなる。
 
●発売日(p74)
 スーパーカブの正式な発売日は、資料にないのではっきりしない。
 1958年夏頃、としか言いようがない。
 1958年7月、「ホンダが贈る豪華版 スーパーカブ号 今秋発売」のキャッチコピーで全国紙に広告を打っている。
 
●神社仏閣デザイン(p82)
 1957年発売のオートバイ「ドリームC70」は、「神社仏閣デザイン」と呼ばれるようになった。
 猿真似が大嫌いな本田は、個性豊かなホンダデザインを確立するため、日本に古来から存在するデザインを取り入れた。京都や奈良へ10日間ほどの長期旅行をし、神社や仏閣、仏像や美術品を熱心に観察しながら日本美術のエッセンスを探して歩いた。さらに、江戸時代にヨーロッパでジャポニズムを流行させるきっかけになった浮世絵、民俗館にある農具や漁具、日本の山や海の地形や色、自然がおりなす線や面へも注目した。
〔 当時、ホンダでレース用オートバイの開発をしていた走行テスト担当の従業員から直に聞いた話だが、このドリームC70を本田宗一郎に見せられたとき「このオートバイは後ろから見ると鳥居みたいですね」と思わず感想をもらしたという逸話である。その感想を聞いた本田宗一郎が、カッと目を見開いて、その従業員を見つめた。その目と表情は、それまで見たことがないもので、怒りや悲しみではなく、驚きと興奮が入り混じっていたという。この従業員の感想は、ドリームC70のデザインコンセプトを見抜いていたからである。わかるのかという驚きと、わかってもらえるのだという興奮が、本田宗一郎の目と表情にあった。〕
 
●C125(p151)
 2018年より、新型スーパーカブC125が、タイから日本へ輸出される。
 世界各国で、その地域にマッチしたスーパーカブの新機種の開発・製造を行っている。ついに、海外発の新機種が日本で発売されることになった。
 
●ベトナムの「スーパーカブ神話」(p166)
 ベトナムでは、すべての二輪車を「ホンダ」と呼ぶ。
 1975年以降、米国の経済制裁措置によって、日本もベトナムとの交易を控えるようになった。
 1970年にサイゴン駐在員事務所が閉鎖されるまでの間に、1967年に現地企業が輸入した2万台と合わせ、20万400台がベトナムで販売された。
 エンバーゴの時代、新車も部品も輸入できないベトナムで、抜群の信頼耐久性により、「スーパーカブ神話」が生まれた。壊れにくく、修理しやすい。
 
●カブ・タイプ(p176)
 複数の中国メーカーが製造販売する、スーパーカブそっくりの二輪車。
 素人目にはホンダのスーパーカブと見分けがつかないほど、巧妙にコピーされている。一定以上の技術力がなければ、ここまでコピーできないだろうと思わせる仕上がり。
 
●ヘルメット寄贈(p189)
 2018年9月、新学期、ベトナム全国の小学1年生全員に、ベトナム・ホンダは子供用ヘルメットを寄贈した。
 ヘルメットをかぶらずに二輪車に乗せられている子供が多いため。
 ヘルメット着用は法律で義務付けられているが、徹底されていない。
 
●フィロソフィー(p223)
 ホンダには、コンシューマーが高い品質を理解したとき、必ずやそれを選んでくれるという信念がある。
 本田のフィロソフィー。
 人間尊重……自立、平等、信頼。すべてのコンシューマーを自立した個人として尊重する。
 三つの喜び……買う喜び、売る喜び、創る喜び。「売る喜び」に到達する努力が足りないと「買う喜び」が生まれてこない。
 
●出前機(p239)
 1959年、目黒区祐天寺の蕎麦店主によって出前機が発明され、特許を取得した。
 ホンダの技術者たちが、よりスマートな出前機を開発したとき、本田宗一郎は開発を中止させた。
 出前機のメーカーから仕事を奪う結果になりかねないから。
 ホンダも中小企業だったが、出前機のメーカーも小資本。出前機の市場は小さく、企業の自由競争が成立する範疇にないと判断した。
 出前機メーカーの一族に本田宗一郎の友人がいたので、その実情をよく知っていた。
  
(2019/3/19)KG
 
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日本電産永守重信が社員に言い続けた仕事の勝ち方
 [経済・ビジネス]

日本電産 永守重信が社員に言い続けた仕事の勝ち方
 
田村賢司/著
出版社名:日経BP社
出版年月:2017年11月
ISBNコード:978-4-8222-5896-2
税込価格:1,620円
頁数・縦:263p・19cm
 
 
 日本電産の創業者であり、会長兼CEOでもある永守重信の語録「心を動かす言葉」が100編収められている。
 その言葉には、モーレツ社長ぶりがよく表れている。仕事が好きなんだなあ、とつくづく感じる。それが企業発展の原動力なのだろう。
 
【目次】
第1章 仕事と情熱
第2章 人と組織
第3章 教育と成長
第4章 上司と部下
第5章 経営者と志
第6章 変化と創造
第7章 永守と名経営者たちが共通して抱えるもの
日本電産、44年の軌跡 4人で始めた会社を世界一に
 
【著者】
田村 賢司 (タムラ ケンジ)
 日経ビジネス主任編集委員・日経トップリーダー主任編集委員。1981年に大学卒業後、全国紙記者を経て、88年に日経マグロウヒル(現・日経BP)入社。日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー(現・日経トップリーダー)、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て、2002年から日経ビジネス編集委員。
 
【抜書】
●早飯試験(p196/550)
 人を動かす言葉35「人を見いだし、育てるのは成績というモノサシだけではなく、見えないものを測るモノサシを持たなければならない」
 創業(1973年7月)間もない1978年、日本電産では、大卒の入社試験で、応募者に昼食用の弁当を出し、早く食べ終わった者から合格とする「早飯試験」を実施した。
 翌年は、便所掃除試験。便所掃除をきちんとできた学生を採用。
 大声試験、到着試験(試験場に早く到着した順に採用)なども行った。
 永守「早飯、早便など何事も手早い人間は仕事も早い。リーダーシップを発揮して人を引っ張る人材は、自身があるから声も大きい。試験会場に早く来るのは『先んずれば人を制す』という気持ちがあるから」。
 「1点でも人に負けない面を見つけよう」という思いが秘められている。
 
(2019/3/3)EB
 
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ついに始まった日本経済「崩壊」
 [経済・ビジネス]

ついに始まった日本経済「崩壊」 (SB新書)
 
浜矩子/著
出版社名:SBクリエイティブ(SB新書 457)
出版年月:2018年12月
ISBNコード:978-4-7973-9597-6
税込価格:864円
頁数・縦:190p・18cm
 
 
 昨年初頭あたりから、「適温経済」という言葉を目にするようなった(らしい)。「景気はそれなりのペースで拡大しているが、物価は上がらず、金利も上がらない、ほどよい感じの経済環境」というほどの意味らしい。
 しかし、本書の著者は、現状の異次元金融緩和は「適温」どころか「異常低温金融」だと喝破する。債券市場も株式市場も死の海と化し、日本経済は崩壊する、というのだ。適温経済の幻想をあばく。
 
【目次】
第1章 もはや、「異常」が常態化した日本経済
 「適温経済神話」が揺らいだとき
 じつは“異常”低温金融だった
  ほか
第2章 すべては日本で始まった
 我々はいかにしてここまできたのか?
 すべては日本で始まった
  ほか
第3章 なぜ、日銀は道を誤ったのか?
 反面教師から何をどう学ぶか
 屋上屋を架す「異次元緩和」
  ほか
第4章 日本経済が「完全崩壊」する前に
 二つの市場と一つの仕組みが支える経済のバイタルズ
 二つの市場の死の海化
  ほか
 
【著者】
浜 矩子 (ハマ ノリコ)
 同志社大学大学院ビジネス研究科教授。1952年8月生まれ。1975年、一橋大学経済学部卒業。同年、三菱総合研究所入社。1990年から98年まで、同社初代英国駐在員事務所長としてロンドン勤務。帰国後、経済動向に関するコメンテイターとして内外メディアに執筆や出演。専攻はマクロ経済分析、国際経済。2002年より現職。
 
【抜書】
●ゴルディロックス・エコノミー(p43)
 「適温経済」のデビュー名は、「ゴルディロックス・エコノミー」。
 デヴィッド・シュルマンの「The Goldilocks Economy: Keeping the Bears at Bay」(1992年)が初出だという。
 ゴルディロックス(Goldilocks)……「ゴルディロックスと三匹の熊」という童話に登場する少女の名前。lockは「髪の毛の一房」。つまり、「金髪のおさげ」。森の中で迷子になり、三匹の熊の家にたどり着く。大熊、中熊、小熊とも不在で、飲みかけのスープを味見すると、分量・熱さとも小熊のものがぴったりだった。小熊のベッドで昼寝、そこに三匹の熊たちが帰ってくる……。
 第1期……1990年代半ば。ニュー・エコノミー。IT化、デジタル化が経済展開をリード。
 第2期……リーマン・ショック前夜の2005~2007年。金融のグローバル化と工学化。
 
●バイタル・チェック(p148)
 バイタル・チェック……健康状態を把握するための、血圧・体温・心拍数・呼吸状態・血液中の酸素飽和度などのチェック。
 債券市場は、経済のバイタルズの安定性チェック。
 株式市場は、躍動性チェック。
 いまの日本の金融政策では、二つの市場はバイタル・チェックの役割を果たせず、「死の海」化している。
 
●稼ぎ頭ファイナンス(p168)
 現在の「ブラック日銀」の裏ミッションは、「稼ぎ頭ファイナンス」?
〔 チーム・アホノミクスのお眼鏡にかなう企業たちを株価操作によってサポートする。
 じつはここにこそ、ブラック日銀によるPMOの眼目があるのではないか?〕
 PMO……Price Making Operation。株価創作活動。著者の造語。
 
(2019/3/3)KG
 
〈この本の詳細〉


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