世界が一目置く日本人、残念な日本人
[社会・政治・時事]
辺真一/著
出版社名 : 三笠書房
出版年月 : 2013年3月
ISBNコード : 978-4-8379-2491-3
税込価格 : 1,365円
頁数・縦 : 221p・19cm
■日本への応援歌
朝鮮半島問題専門誌「コリア・レポート」の編集長が贈る、日本人への応援歌。李明博大統領の竹島上陸後、ギクシャクする日韓関係だが、日本人と韓国人の考え方の違いを考察しつつ、日本・日本人の長所を説き、日本こそ、アジアそして世界の平和に貢献してほしいという願いを綴っている。
本書を読んでいると、日韓友好を望む著者の思いがひしひしと伝わってくる。在日韓国人という複雑な立場で育ったはずだが、それだからこそ、日本と韓国の国と人々をともに愛し、共存していってほしいという想いを強く抱いているのだろう。
韓国人の性格も具体性を持って描かれており、日韓比較文化論としても面白い。
【目次】
1章 世界が一目置く日本人は「日本の底力」を知っている人
残念な日本人が知らない「日本のすごさ」
日本人はなぜ必要以上に「韓国にビクビクする」のか?
日本人に教えてあげたい「日本人の意外な長所」
世界の注目を集める、新しい「ジャパニーズ・スタイル」
2章 世界から誤解される日本人、好かれる日本人、どこが違う?
韓国人とは「もっと図太く」つき合ったほうがいい
日本人が「世界から誤解されやすい」理由
3章 日本人にしかできない「一流の働き方」がある
サムスン・LG―韓国企業が今「元気な理由」
日本人が「世界市場で韓国人に負けない」法
「日本の魅力」をビジネスにしない、日本人の残念さ
4章 これからの日本のために「日本の歴史から学ぶこと」
これだけは知っておきたい「韓国と韓国人」のこと
「世界標準の日本人」になれる人、なれない人
5章 日本人と韓国人がケンカして「得するのは誰」?
日本は今も、韓国・中国の「二〇年先」を行っている
世界が一目置く日韓関係―今こそ、手を組むべき時だ!
【著者】
辺 真一 (ピョン ジンイル)
1947年東京都生まれ。明治学院大学文学部英文学科卒業後、新聞記者を経てフリーのジャーナリストとして活動。1982年、朝鮮半島問題専門誌「コリア・レポート」を創刊、現編集長。朝鮮問題の第一人者として、テレビ、ラジオなどで評論活動を展開するとともに、日本と韓国双方の架け橋になるべく、文化的な交流に尽力している。
【抜書】
●外交大国(p169)
〔 日本は世界で唯一の被爆国として、そして戦後一貫して平和外交を続けてきた国として国際的な信用は高い。ならば、その財産を最大限に活かし、アジアの平和と安定に寄与する外交大国になるべきではないでしょうか。〕
●恥と罪(p184)
〔日本人は無知であることを知られるのを恥ずかしがりますが、韓国人は無知のままでいることを罪だと思うのです。〕
〔 また韓国人は、無知のままでいると、思考が浅くなり、間違った判断をしかねない、相手に不愉快な思いをさせたり、喧嘩沙汰になったり、不祥事を引き起こしたりして、その結果、家族や仲間を不幸にしてしまうこともあるかもしれないと案じます。
だから、韓国の人々は、「無知は罪である」と考えるのです。〕
●日韓トンネル(p210)
日韓トンネル計画……全長230kmに及ぶ海底トンネル。鉄道と車道を通す。交通トンネルとしては世界最長。総工費約10兆円。
日韓トンネルの構想を最初に提示したのは日本。1930年代の「大東亜縦貫鉄道構想」が原点。釜山-ソウル-丹東-(満州)-北京-南京-桂林-ベトナム-タイ-シンガポール、全長1万kmの大鉄道路線計画。日本国内は、東京から下関を結ぶ「弾丸列車計画」(後に新幹線として実現)。下関-壱岐・対馬-釜山の海底トンネルを建設。
現在の計画では、佐賀県呼子町が拠点候補。
日本の海底トンネル技術は世界最高峰。関門トンネルは、世界で最初の海底トンネル。53.85kmの青函トンネルは世界最長。
(2013/5/13)KG
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