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海賊たちは黄金を目指す 日誌から見る海賊たちのリアルな生活、航海、そして戦闘
 [歴史・地理・民俗]

海賊たちは黄金を目指す: 日誌から見る海賊たちのリアルな生活、航海、そして戦闘
 
キース・トムスン/著 杉田七重/訳
出版社名:東京創元社
出版年月:2023年7月
ISBNコード:978-4-488-00398-2
税込価格:2,970円
頁数・縦:367, 13p・20cm
 
 1680年春、コロンビアとパナマの間に横たわる未開のジャングル、ダリエン地峡を越えて太平洋に躍り出たバッカニアたちの冒険の物語。無法者たちは、クナ族の王アンドレアスに頼まれ、スペイン人にさらわれた孫娘を救出するため、南海(太平洋)側要塞サンタ・マリアに進撃する。
 冒険に加わった7人の海賊たちの航海日誌をもとに綴ったノン・フィクションということである。バジル・リングローズ(『アメリカのバッカニアの歴史第2巻』、1685年)、バーソロミュー・シャープ、ウィリアム・ダンピア(『最新世界周航記』、1697年)、ライオネル・フェイファー、ジョン・コックス(『バーソロミュー・シャープ船長の航海日誌と冒険』、1684年:実際にはコックスの日誌)、ウィリアム・ディック、エドワード・ポウヴィー、の7人である。
 
【目次】
第1部 黄金への渇望
 プリンセス
 黄金の剣士
 地峡
 ゴールデン・キャップ
 決死隊
 西半球で二番目に大きい都市
 根っからの海賊
 気楽なカヌーの旅
 漂流者たち
 奇襲
 ドラゴン
 運任せの勝負
 甲板を流れる奔流のような血潮
 叛乱
第2部 南海
 我らが銃の銃口
 海に呑みこまれる
 高潔であっぱれな勇者
 ヘビの髪を持つ姉妹
 浮かれ野郎ども
 水、水
 代償金
 八十五人の屈強な仲間たち
 ロビンソン・クルーソー
 非常に美しく堂々とした町、セント・マーク・オブ・アリカ
 うずき
第3部 苦境
 射殺を覚悟する
 積み薪
 瀉血
 温められた甲板
 ホーン岬
 陸地初認
 銀のオール
 続編
 
【著者】
トムスン,キース (Thomson, Keith)
 セミプロの野球選手や風刺漫画家、脚本家などさまざまな職業を経て作家に。現在はアラバマ州バーミングハムに家族と暮らす。
 
杉田 七重 (スギタ ナナエ)
 東京都生まれ。東京学芸大学卒。英米文学翻訳家。
 
【抜書】
●プライベーティア(p24)
 私掠船。他国の船舶を略奪する免許を政府から公式に与えられた船。
 
●バッカニア(p24)
 海賊のこと。
 イスパニョーラ島やトルツガ島で猪や雄牛を狩るboucaniersとして知られる猟師たちに、イングランドやフランスの植民地長官が委任状や「他国籍商船拿捕免許状」を発行し始めた17世紀後半に端を発する。boucaniersとは、もともとブラジルの先住民トゥピ族が使っていた、木製のグリルを意味するフランス語のboucanに由来。猟師たちが好んで使っていた。
 ただし、「堕落した人間たちとつるむ」「下劣な雄山羊のような振る舞いをする」という意味のフランス語boucanerからきているという説もある。
 
●ワグナー(p350)
 海事用語。海図や地図を集めた本。
 1584年に、この種の収集物を初めて出版した、オランダ人の地図製作者ルーカス・ワグナーにちなんだ名前。
 
(2023/10/12)NM
 
〈この本の詳細〉


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