物理学者のすごい思考法
[自然科学]
橋本幸士/著
出版社名:集英社インターナショナル(インターナショナル新書 067)
出版年月:2021年2月
ISBNコード:978-4-7976-8067-6
税込価格:924円
頁数・縦:221p・18cm
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物理学的思考法にて日常の疑問を解決する……、というか、物理学者が(著者が)日々どんなことを考えながら生活しているのかを綴ったエッセー。ギョーザの皮を残さずに具を使い切る方法とか、タコ焼きに最適な半径とか、スーパーマーケットの棚をくまなく見て回る経路とか……。一般人にはどうでもいいことばかりなのであるが、愛すべき物理学者の姿が絵が描かれていてほほえましい。
にしても、理学部語は難解である。
【目次】
第1章 物理学者の頭の中
エスカレーター問題の解
無限の可能性
数学の魔力
ほか
第2章 物理学者のつくり方
数学は数学ではなかった
レゴと素粒子物理
迷路を描き続ける
ほか
第3章 物理学者の変な生態
奇人変人の集合体
理学部語
雲
ほか
【著者】
橋本 幸士 (ハシモト コウジ)
大阪大学大学院理学研究科教授。1973年生まれ。大阪育ち。専門は理論物理学、超ひも理論、素粒子論。1995年京都大学理学部卒業。2000年京都大学大学院理学研究科修了、理学博士。東京大学、理化学研究所などを経て現職。
【抜書】
●現象の観察(p182)
物理学の研究の進め方。
(1)現象の観察
↓
(2)現象の原因と発生に関する仮説の設定
↓
(3)理論計算による予測
↓
(4)予測の検証
●黒体輻射(p211)
植物の葉は緑色。あまり光を吸収しすぎるとダメージがあるため、最も強い緑色の光を吸収しない仕組みになっている。
太陽の光は、「黒体輻射」と呼ばれるルールで構成されている。温度だけで決まる光。
太陽の表面温度は約6000度、黒体輻射の数式に表面温度を代入し、最も強い光の波長を計算すると、約500ナノメートルとなる。これは、緑色を示す波長である。
(2021/11/28)NM
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