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ひきこもっていても元気に生きる
 [社会・政治・時事]

ひきこもっていても元気に生きる
 
高井逸史/編著 藤本文朗/編著 森下博/編著 石井守/編著
出版社名:新日本出版社
出版年月:2021年6月
ISBNコード:978-4-406-06606-8
税込価格:1,870円
頁数・縦:220p・19cm
 
 ひきこもりはどうして起こるのか。ひきこもりの「当事者」にどう接するのが良いのか。
 このような点について、長年にわたって当事者の対応を行ってきた著者たちが助言してくれる。
 
【目次】
1 「ひきこもり」状態をどう理解するか……森下博(pp11~62)
 家族、当事者の事例から
 当事者の苦しみを考え、ありのままの姿を受け容れる
 「八〇五〇問題」
2 「当事者が元気になる」支援の実例から
 当事者が考え実行する活動を第一に……森下博(pp68~93)
 当事者による自助グループの力……高井逸史(pp94~115)
 ひきこもり、人として生きるための協同……石井守(pp116~133)
3 支援に必要ないくつかの観点
 ひきこもりと精神科医療……漆葉成彦(pp138~151)
 自殺に至るような深刻な事例と予防を探る……早川淳、藤本文朗(pp154~179)
 ひきこもりは日本に多いか―外国人観光客対象の意識調査から……藤本文朗(pp183~195)
 ひきこもり家族のいる高齢者……渋谷光美(pp199~220)
  
【著者】
高井 逸史 (タカイ イツシ)
 1965年生まれ、大阪経済大学人間科学部教授、博士(学術)。
藤本 文朗 (フジモト ブンロウ)
 1935年生まれ、滋賀大学名誉教授。博士(教育学)。全国障害者問題研究会顧問。著書多数。
森下 博 (モリシタ ヒロシ)
 1943年生まれ、元大阪健康福祉短期大学教授。
石井 守 (イシイ マモル)
 1938年生まれ。高校や中学の教師を経て、NPO法人「社会的」ひきこもり・若者支援近畿交流会代表理事、社会福祉法人つむぎ福祉会理事長。
 
【抜書】
●ひきこもりに対応するときの観点(p45)
 「今ある姿をありのままに認めること」、ひきこもる人とは「人間としての願い」を持つ存在であるということを正面に据えた積極的な対応であると確信することが大事。
〔 “どうすれば本人が、よりくつろぐことができて最終的には元気になれるか”、“本人対しては性急に変化を求めない”、“ひきこもっていてもこの状況は本人のかなりの努力によって維持されている。その積極的意味を評価する”といった観点で当事者に接することが大事だということを、この問題に詳しい精神科医も指摘しています(斎藤環著『ひきこもりはなぜ「治る」のか?』(二〇一二年、筑摩書房。同書第六章「ひきこもりの個人精神療法」など)。〕
 
●ひきこもり支援相談士(p96)
 一般社団法人ひきこもり支援相談士認定協議会が認定する資格。
 ひきこもり当事者(本人と家族)に第三者として寄り添い支援を行う。
 
●時間的展望の拡散(p176)
 未来に対する絶望感や悲壮感から自分自身を狭い枠に閉じ込めてしまい、将来の自分が分からなくなってしまうこと。
 将来に対して夢も希望もないような気分にとらわれてしまうために、絶望感しか持てなくなる人もいる。
 
●hikikomori(p183)
 『オックスフォード英語辞典』(第三版、2010年)に収録。
 
(2021/9/27)NM
 
〈この本の詳細〉


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