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調べる技術 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス
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調べる技術 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス
 
小林昌樹/著
出版社名:皓星社
出版年月:2022年12月
ISBNコード:978-4-7744-0776-0
税込価格:2,200円
頁数・縦:183p・21cm
 
 今は亡き国立国会図書館主題情報部。元NDL職員が、秘伝のレファレンス術を披露する。
 
【目次】
「ググる」ことで、我々がやっていること―世界総索引でアタリをつける
答えを出す手間ヒマを事前に予測する―日本語ドキュバースの三区分
現に今、使えるネット情報源の置き場―NDL人文リンク集
ネット上で確からしい人物情報を拾うワザ―人物調査は三類型で
見たことも、聞いたこともない本を見つけるワザ
明治期からの新聞記事を「合理的に」ざっと調べる方法
その調べ物に最適の雑誌記事索引を選ぶには
索引などの見出し語排列で落とし穴を避ける
Googleブックスの本当の使い方
NDL次世代デジタルライブラリーは「使える」―その注意点とともに
「として法」―目的外利用こそ玄人への道
答えから引く法
パスファインダー(調べ方案内)の見つけ方
レファ協DBの読み方―レファレンス記録を自分に役立つよう読み替える
 
【著者】
小林 昌樹 (コバヤシ マサキ)
 1967年東京生まれ。1992年慶應義塾大学文学部卒業。同年国立国会図書館入館。2005年からレファレンス業務に従事。2021年退官し慶應義塾大学でレファレンスサービス論を講じる傍ら、近代出版研究所を設立して同所長。2022年同研究所から年刊研究誌『近代出版研究』を創刊。専門は図書館史、近代出版史、読書史。
 
【抜書】
●主題情報部(p32)
 2011年、国立国会図書館(NDL)の国民向けレファレンス部局(最後は「主題情報部」)が廃止された。
 
●次デジ(p127)
 ツギデジ。NDL次世代デジタルライブラリー。2019年から部分公開。
 NDLデジタル・コレクション(デジコレ)全文検索とは異なるOCRシステムを使用。明治期から戦争直後までの本を収録。全文検索できる。
 『日本国語大辞典』の用例がほとんど全部、繰り上がるかもしれない。
 
●として法(p138)
 または、「として使う法」。
 レファ本(レファレンスブック)を、本来の開発意図と違うかたちで使う活用法。
 たとえば、『延喜式』の注釈本つまり古代の六法全書注釈を古代百科事典として引く、など。
 
●パスファインダー(p149)
 2011年に廃止されたNDL主題情報部の「遺産」として、パスファインダーが公開されている。
 米国の図書館では、1960年代末から紙で作られていた。
 日本の図書館では20年位前から流行り始め、現在では大きな図書館は結構作って時間HPで公開している。
 
【ツッコミ処】
・ジャパンナレッジ(p168)
 大明堂に関するレファレンス回答文に載っている、「その他調査済み資料」に関する説明。「レファレンス協同データベース(レファ協)」の一例。
〔 また、いわゆる「人物文献」の索引類は一通り引きましたよ、ということが書かれているように読める。有名な『日本人物文献目録』(平凡社、1993、これはジャパンナレッジでも引ける)をはじめ、人物文献索引なのか、人名事典の改題書誌なのかイマイチ性格付けがはっきりしない「日本人名情報索引(人文分野)データベース」も検索されている。〕
 
(2023/12/9)NM
 
〈この本の詳細〉


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