米中対立 アメリカの戦略転換と分断される世界
[社会・政治・時事]
佐橋亮/著
出版社名:中央公論新社(中公新書 2650)
出版年月:2021年7月
ISBNコード:978-4-12-102650-7
税込価格:1,034円
頁数・縦:308p・18cm
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米国が中国に抱いていた「三つの期待」を捨て、対立姿勢を示すようになった過程と原因を分析する。
【目次】
序章 米中対立とは何か
第1章 関与と支援―対中政策における主流派の形成
第2章 不確かなものへの恐怖―中国警戒論の胎動
第3章 高まる違和感―台頭する中国と出会ったオバマ政権
第4章 関与政策の否定へ―トランプ政権と中国
第5章 アメリカのなかの中国―関与と強硬姿勢、それぞれの原動力
第6章 米中対立をみつめる世界
第7章 今後の展望―米中対立はどこに向かうのか
【著者】
佐橋 亮 (サハシ リョウ)
1978年(昭和53年)、東京都に生まれる。国際基督教大学卒業、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士(法学)。東京大学特任助教、オーストラリア国立大学博士研究員、スタンフォード大学客員准教授、神奈川大学教授を経て、2019年より東京大学東洋文化研究所准教授。専攻、国際政治学、東アジアの国際関係。
【抜書】
●三つの期待(p162)
米国は、過去40年、中国に対して三つの期待を抱いていた。
政治改革、市場化改革、国際社会への貢献。
●韓国(p229)
韓国にとっては、米国との同盟を維持しながら、それの対中関係への波及を避けることが重要な外交手法。
〔「中国との仲介者を演じて米韓同盟を裏切っているという認識を作らず、日米と結託して中国に対抗しているという認識も作らないこと」は、韓国外交にとって一つの現実的な姿だろう。〕
●ヘッジ(p231)
ASEAN諸国の外交姿勢。
同盟や服従、中立化といった明確な選択を迫られることがないような立場を維持するために、どちら側にも与しない中間的な場所を作ろうとする。
(2021/12/14)KG
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