科学の歳事記 どんぐりから宇宙へ
[自然科学]
渡辺政隆/文 山本美希/絵
出版社名:教育評論社
出版年月:2021年3月
ISBNコード:978-4-86624-037-4
税込価格:1,760円
頁数・縦:143p・19cm
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毎日新聞日曜版に月1回連載された科学コラム「団栗(どんぐり)」(2015年4月~2020年8月)に加筆・修正してまとめたもの。
連載タイトルは、敬愛する寺田寅彦の随筆「どんぐり」からとったとか(p.136)。ちなみに、寺田寅彦の随筆を集めた『科学歳時記』(角川ソフィア文庫)という書籍もあるようだ。一字違い!
【目次】
訳語がつくるイメージ
よみがえれ雷竜
パンダは進化の気まぐれ
ニワトリの口
うな重
永遠平和のために
よみがえる記憶
楕円球の行方
胡蝶の夢
コロンブスの卵
〔ほか〕
【著者】
渡辺 政隆 (ワタナベ マサタカ)
サイエンスライター、日本サイエンスコミュニケーション協会会長、東北大学特任教授。専門は科学史、サイエンスコミュニケーション、進化生物学。
山本 美希 (ヤマモト ミキ)
マンガ作家、筑波大学芸術系助教。2011年に文字なし絵本『爆弾にリボン』でデビュー。車上生活する女性を描いたマンガ作品『Sunny Sunny Ann!』(講談社)は、第17回手塚治虫文化賞新生賞を受賞した。物語と表現手法の関係を重視しており、作品ごとにイラストレーションのスタイルも異なる。大学では、作り手に役立つ研究・教育を目指して、絵本・マンガにおける物語表現の調査に取り組む
【抜書】
●ブロントサウルス(p12)
ブロントサウルス(雷竜)は、アパトサウルス(偽り竜)に統一された。同じ種に別々の名前が付けられていたため。
しかし、各地の博物館に保存されている化石を調べ直した結果、アパトサウルス(体重40.3t)とは別系統の、それより小型のブロントサウルス(30.5t)も実在したことが判明。「雷竜」が再発見された。
●イヌハッカ(p62)
猫を陶酔状態に陥れるハーブ。キャットミント、またはキャットニップ。またの名を西洋マタタビ。蚊よけに効く。
猫を誘引する物質は、ネペタラクトン。1941年に抽出された。
ネペタはイヌハッカの学名。たくさん自生しているイタリアの古都にちなむ。
ネペタラクトンは、イヌハッカにたかるアブラムシの性フェロモン。アブラムシの天敵の肉食昆虫にアブラムシの存在を知らせている。
●トガリネズミ(p76)
ヨーロッパトガリネズミは、体長6~8cm、体重5~12㎏。最小の哺乳類。
冬眠しない。食物が少ない冬は、体重を減らしてエネルギーの消耗を防ぐ。冬を迎える前に、夏場の18%ほど体重を落とす。頭骨のサイズは最大20%縮小、脳の容量は最高30%も縮む。
●誕生日のパラドックス(p82)
特定の二人の誕生日が同じである確率は、(1ー364/365)×100=0.27%。
40人学級で、誕生日が同じ生徒が二人いる確率は89.1%。
チャールズ・ダーウィンとエイブラハム・リンカーンは、ともに1809年2月12日生まれ。
(2021/12/30)NM
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